カメラの比較検証について -操作比較-

今回下記の記事で書いてた仕様比較編の続きになります。

前回の仕様比較に続き今回は操作について検証してみたいと思います。

オートフォーカス・マニュアルフォーカスについて

まずオートフォーカスの速度については2機種ともに問題なく早いです。
設定次第では、フォーカス位置の移動速度を設定変更することが可能ですが、てんかく忍者の撮影では早いほど良い!と考えています。
これは撮影対象物となる壁などの距離が随時変わります。鉄道や道路などでも走行位置から壁までの距離は一定ではないので
オートフォーカスを利用して撮影を行っています。


AFとMFの切替について
これの操作については、簡単にしようと思えばできるが初期設定ではAX700の方が簡単です。

AX700ではフォーカスの切替はレンズの左下にあるボタンで一発で変更可能です。
FX30の方はレンズ次第ではありますが、一発で変更するのはカスタムキーの設定に依存します。

FX30にはボディに6つのカスタムキーがあります。それぞれのキーにメニュー内の設定を割り当てることが可能です

カスタムキー以外でもホイールやダイヤル、ファンクションキーなど色々な場所にカスタム操作を割り当てることが出来ます。
今回試したレンズは「E PZ 18-105mm F4 G OSS」です。
このレンズにはカスタムキーもAF/MFの切替スイッチは無いタイプで、自動ズームスイッチのみです。

今回の検証では素早く切り替える必要は特になかったのでカスタムキーではなく、ファンクションキーの中から切替を行いました。
MFにてピントを合わせる時のアシスト機能として、拡大する機能やピーキングにて色を付けて分かりやすくする機能は両機種ともに搭載されているので安心です。
今回は実証実験での検証という事もあり、より正確なピント合わせをしやすいように外部モニターを使用して検証しています。


※クリックで拡大

TipsAF/MFの使い分けはどうしてる?
基本的にはAFを使用して問題ないと思います。
カメラの位置と撮影対象物の距離が変わる場合などはMFだとピントのズレが発生するため、AFの機能が必須となります。
電車の枕木の撮影のように距離が撮影開始から終了まで変わらない場合などはMFの方が確実に高画質です。
AFでも対応は可能ですが、画面内で認識した場所へピント位置が移動し安定したピント面が得られない可能性が有る為当社ではMFで撮影を行っています。

センサーサイズの変化について

AX700の1型センサーからFX30ではAPS-Cサイズのセンサーへ変わりました。
センサーサイズというのはカメラにとって非常に重要な部品でこのセンサーで画像・映像を記録しています。
フィルムの役割をしてたものがデジタルとなりセンサーに置き換わっています。

このセンサーのサイズが大きければ大きい方ほど情報・光を取り入れることが可能になります。

参考:SONY カメラのイメージセンサーサイズの違いとは

この表の様にAX700に比べてFX30の方は倍くらい大きなセンサーとなっています。
画質が良くなることはもちろんですが、暗いところでの撮影にも有利となりました。

実際に高速道路の壁を走りながら撮影した動画から切り出した画像で比較してみました。

まずこちらが、撮影したままの画角の画像です。
これを見る限りでは特にどちらが優れてるというのは確認できません。



※クリックで拡大


次にこの画像を拡大した画像がこちらです。


※クリックで拡大

赤い丸の部分を比較してみると下側のFX30の方がはっきりとボルトのようなものが判別できます。
次に黄色の丸の部分を比較してみるとこちらも下側のFX30の方がはっきりとボルトのようなものが判別できます。


これはセンサーの大きさによる違いと画素数による違いがあるのかもしれないです。
今回選定したFX30の方がセンサーも大きく画素数も動画の有効画素数としては1420万画素から2010万画素へ増えています。
画素数が増えるほど情報量が増えるため高精細となっていきます。


データの容量は変わったのか!?

これについては単純な比較しかしていないため、撮影対象物やコーデックや撮影の設定等でも変わってくると思いますが
撮影時間:29分の動画で検証した結果
FX30は28GB

AX700は19GB

上記の結果となりました。
これについてはセンサーサイズや画素数が大きくなってることが関係してきてると思います。
高精細な画像を求めると、比例してデータ容量も大きくなってしまいますので、処理の問題など
転送時間や処理時間など時間とHDDやクラウドなど容量増加などデメリットと感じる部分も増えてくるかと思います。


使ってみた印象

今回FX30を使ってみた印象としてはミラーレス一眼と同じような形状のため軽く、取り回しが非常に楽でした。
撮影時にマウントする場合も縦長のハンディカムとは違い三脚のプレートも付けやすいですし、ボタンもすべて手の届くところにあるので
感覚だけで操作が可能です。

とくに右手回りの操作。シャッタースピード・F値・isoを割り当てたホイールがあるので、調整を画面から目を離さずに出来ます。
これは撮影の準備が非常に早くなります。AX700の時は右手だけではできずカメラ側面をのぞき込んでボタンを確認してダイヤルではなく、ジョグを使って変更する必要がありました。

また、センサーが大きくなって処理能力が必要となったことで熱を持つようになりましたが、さすが動画専用のプロ機だたなと思うのはファンが導入されていて撮影中に冷却もされます。
これはミラーレス一眼のα系統にはないもので、αは長時間撮影をすると熱で落ちるという事がありましたが、ファンのおかげで改善されています。

SONY純正のアプリケーション「Monitor&Control」を使う事により
スマートフォンやタブレットを外部モニターとして波形を見たりフォルスカラーを見たりヒストグラムを常に確認出来ます。

また、てんかく忍者の撮影としては非常に便利に思うのがこのアプリ上から撮影の設定やRECをコントロールできます。
フォーカス位置やiso感度、シャッタースピードなどカメラを触らずにコントロールできるのはかなり便利です

列車内などの撮影では前面ガラスに設置を行いますが、運行中もその場で待機出来る場合は、天気の変化や太陽の向きにあわせて露出の調整などが出来ますが
ほとんどの列車では前面のスペースには待機できずに、客室スペースに待機になるので最初の設定から変更ができず、途中からは使えない動画になってしまうという事も稀にあります。

しかし、このアプリがあれば客室内からでもモニターでき、露出の変化にも外部から無線でコントロールできるので撮影の品質は格段に上がると思います。

まとめ

実際に触ってみて検証した結果としても、仕様上の検証どおり「後継機として十分な性能」と評価しました。
撮影したデータのクオリティも上がってますし、操作の取り回しも良くなります。
仕様編で記載した通り電源周りもより簡易的な機材で対応できるようになっています。
ボタンや機能が多いのでカメラを全く使ったことがないという人は難しいとは思いますがそれはAX700も同じです。
最低限の操作についてはある程度カスタムをすることによりボタンを1か所にまとめることが出来るので改善の余地ありです

データの容量だけは今より増えてしまいますが、操作性や画質・機能などのアップグレードをトータルで考えると十分後継として使える!と感じました。

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